Oddity Centralが「お腹の脂肪に効く機能性ウォーター」なる新商品を紹介しました。
References:Oddity Central
サントリーの「特水」は、米ぬか由来成分HMPA(3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸)を配合。
600ml・税別150円、無色・無味・ゼロカロリーをうたい、BMIが高めの人の内臓脂肪の減少を助けるという機能性表示が特徴です。
本稿では、報道の要点と根拠、限界、賢い付き合い方をまとめます。
報道の要点
- 特水は“水カテゴリー”の機能性表示食品。
機能性関与成分はHMPAで、内臓脂肪を減らすのを助けるという表示が届出ベースで許可。
味や見た目は通常の水に近く、価格は600ml=税別150円。 - Oddity Centralは、継続摂取で腹部脂肪分布の改善が見られたと公式データに言及し、日常的に飲める手軽さを強調しています。
HMPAとは何者か——由来と効き方の仮説
HMPAは、米ぬか発酵物などに含まれるフェノール性代謝物。
前駆体(HMCAなど)を腸内細菌がHMPAへ変換し、代謝に関与する受容体GPR41に結合して脂質代謝や肝脂肪の改善に寄与する可能性が報告されています(動物・基礎研究)。
また、国内のランダム化二重盲検試験(機能性表示の根拠群)では、HMPAを含む米ぬか発酵食品の継続摂取で腹部(内臓)脂肪指標の改善が示されたとする報告が蓄積しています(詳細は邦文誌・レビュー参照)。
ポイント:腸内細菌→HMPA→受容体活性という流れが生理学的な合理性を与え、ヒトRCTの結果が機能性表示の土台になっている、という構図です。
さらに、AMPK活性化など代謝経路への言及も業界では語られています。
製品仕様と「表示」の読み方
サントリーの製品情報とニュースリリースによると、1日目安量は600ml(1本)、機能性関与成分HMPAは23mg/本。
“BMIが高め(23〜未満30など)”の人の内臓脂肪の減少を助ける旨が表示されています。
価格は希望小売150円(税別)。
なお機能性表示食品は国の個別審査を経ていない(事業者責任の届出制度)点も明記されています。
どこまで期待できる?——効果サイズと限界
ヒト試験は12週間の継続摂取など一定の期間と用量を前提に設計され、主要評価項目は内臓脂肪面積や腹囲の変化です。
サプリ・機能性飲料に共通することですが、効果は漸進的で“劇的な減量”を約束するものではない。
食事・運動・睡眠と組み合わせて初めて統計的な“差”が実感の“変化”に近づくと考えるべきです。
【注意】
- 医薬品ではないため、疾病の治療・予防を目的としない。
- 届出制度は科学的根拠の公開と表示の適正化が枠組みで、効果保証ではない。
市場トレンド:なぜ水でやるのか
2025年は機能性ウォーターが世界的に拡大。
電解質添加、植物由来ウォーター、ビューティー系ドリンクなど“水+α”の提案が若年層にも浸透しています。
日常摂取のハードルが低いことが最大の利点で、味や糖分の負担が小さく“続けやすい”。
国内でもHMPA配合は飲料・サプリ各社が展開し、明治やサンスターなどが内臓脂肪・LDL・食後血糖等の機能を掲げる製品を相次ぎ投入。
特水は“水”というベースで日常化を狙う最新例と位置づけられます。
うまく使うための実践ガイド
- まずは3か月:
研究設計に合わせ、毎日1本を目安に12週間は続ける前提で。 - 体重計より“腹囲・ウエスト”:
内臓脂肪の評価は腹囲や体組成の変化が実態に近い。 - 食事×運動×睡眠の“地合い”を整える:
特に糖質過多・夜更かし・運動不足は効果を打ち消す要因。 - 腸内環境に配慮:
HMPAは腸内細菌との相互作用が鍵。食物繊維・発酵食品など“善玉のエサ”も意識。 - 過信せず、禁忌に注意:
持病・服薬がある人、妊娠中などは医療者に相談。疾病の診断・治療用途ではない。
よくある疑問に答える
- 「本当に“脂肪が消える水”なの?」
キャッチーな表現ですが、科学的には“HMPAの継続摂取が、BMIが高めの人の内臓脂肪の減少を助ける”という補助的効果の話。
単独で急激な減量を起こす飲料ではありません。 - 「他社の“脂肪対策飲料”と何が違う?」
ベースが“水”でゼロカロリー・ほぼ無味、HMPAを23mg/本という設計。
緑茶系カテキン飲料などとアプローチが異なる点が特徴です。 - 「根拠はどこに?」
邦文RCTや基礎研究、レビューが公開。
GPR41経路や腸内細菌代謝を手掛かりに、ヒトの腹部脂肪指標の改善を示す報告が重なっています(効果の大小や対象条件にはばらつきあり)。
まとめ:続けやすい水×根拠のある成分=合理的だが、魔法ではない
特水の登場は、「毎日の水分補給に“根拠付きの微差”をのせる」という提案です。
HMPAの科学的裏づけ(腸内代謝・受容体活性・ヒト試験)と、価格・味・ゼロカロリーの手軽さが噛み合えば、“生活リズムの中で内臓脂肪をじわじわ削る”という現実的な使い方が見えてきます。
一方で、制度上は“届出による表示”であり医薬品ではないこと、効果は習慣の地合い次第という限界も忘れずに。
食・運動・睡眠の土台を整えたうえで取り入れる——それが機能性ウォーターの最適解です。



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